楽しく生きる、振り返ると道 が  30才


(^_-)″!!結婚式&新婚旅行!!(^_-)″

苫小牧にフェリーが着いて、すぐに結婚式の立会人をお願いしている、雨竜郡の小島 さん宅に行った訳だが、 自転車旅行の時出会い、わずか半日ほど自転車で一緒に走ったと言うだけで、こんな 面倒な役を引き受ける事になるとは思わなかっただろう。

小島さん本人はともかく、奥さんとは会った事もないのだから、さぞかしビックリも し、厚かましいな!と感じたかもしれない。

だがその奥さんの素晴らしいこと!太っ腹で賢く、ひと目で好きになってしまった。 しかし残念ながら病気で早く逝ってしまわれた。生きていてくれたら今でも本当の親 子のような、素晴らしい付き合いが続いていただろうと思うと残念でならない。

さてその日、小島さんや奥さん達みんなで街の市場まで買い物に行った時の事だが、 北海道の人の豪快な買い物に我々はビックリしてしまった。

野菜もメロンもとにかく何んでも箱ごと買うのだから!「仲買人か?」と突っ込んだ ほどです。そう言えば以前帯広の知り合いを訪ねた時も、遊びに来た漁師さんは「毛 ガニ」をカマス2杯も持って来て、2日に渡り食べ続けたことがあったが、その漁師 さんも「要るだけしか持って行かないようなことは北海道の人はしない」と笑ってい たのを思い出した。

残念ながらいっぱい楽しいことがあったはずだが、すっかり忘れてしまっている。と にもかくにも結婚式のことを思い出し、思い出し書いてみることにする。

あくる日、小島さんご夫婦と一緒に、岩見沢キリスト教会に軽い足取りで出掛け、神 父さんに大阪の教会で書いてもらった紹介状を出して「明日予約してるのでよろしく」 と言ったところ、「結婚式は緊張するからしたくない」と予想外の返事で?我々は困っ てしまった。

しばらくの押し問答のあと、予約していたのに間違いはなく、心の準備があるので明 日は勘弁してもらって、明後日と言うことで、明日の大安はあきらめて「8月8日」末 広がりでめでたいと言うことで、(奇しくもこの日有珠山が大爆発して、忘れられな い出来事として結婚式とセットで頭にいつまでも残っている。地元に大被害を出した が、死者が出なかったのは良かった)晴れて結婚できることになった。

ホッとして雑談になった。その時の話では神父さんは、私の服装にビックリしたので、 こんなとんでもない人の結婚式はやりたくないので「出来たら結婚式を断り、余所で やってもらおう」と思ったらしい。

いつでも式を挙げてくれる教会を紹介するからと、 さかんに言う神父さんの意味がようやく分かった。

写真を見てもらったら分かるが、普通こんな大事な日はスーツにネクタイが常識なの だろうが、私はそんなことすら知らなかったし持ってもいなかった。結婚の申し込み に行った時も、よく似たかっこだったから、私の場合は外見を飾る以前の問題なのか も知れない。

しかし私を分かってくれてからは、これまた予想外の展開で、もっと話がしたいと言 うことで、立ち会い人の小島さんの家にそのまま神父さんも一緒に帰り、庭でのジン ギスカン酒盛りが始まった。

その後部屋では麻雀が始まり、麻雀の知らない私は色紙 に「死ぬまで愛を誓います」と言うような事を、何度も練習して恐ろしく下手な字で 書いたが、神父さんの命令で「帰ったら、よく見える場所に掛けて置きなさい。人間 は忘れっぽいから、今の決意を忘れてしまわないためにも、決して外すことのないよ に」と言われ、今もその額は部屋の上の方から、これ見よがしに睨んでいる。

さてパーティもお開きになったが、神父さんはまだ式を挙げてない2人が同じ部屋で 寝るのはおかしいと、私を教会に連れて帰りたがったので、それも楽しいかと私と神 父さんが一緒に教会に寝る羽目になった。

教会は美しく、朝目覚めたら、もう神父さん手作りの食事の準備が出来ていた。

話しによると朝6時か?7時だったか忘れたが、それ以降は神に仕える時間なのでそ れまでに個人の用事や食事などは、済まさなければならないようで、神に仕える人と 朝を向かえたことがなかったので、そのきっちりとした生活に違和感を感じたが、満 ち足りた感じの朝食をいただいたのを覚えている。

そんな訳で、みんなが来るまでの時間、子供達がキリスト教の勉強をしてるのを一緒 に聞いた。そしてこの子供達は勉強をかねて結婚式に参加して祝ってくれる事になっ たので、私の紹介をかねて「人間は見かけで判断してはいけませんよ、このおっちゃ んは髭を生やして怖そうですが、とても優しい人です、そう思いませんか?」なんて 話で盛りあがってしまいました。

結婚式には小島さんの娘も、教会に来ていた子供達も出席してくれ、小島さんの庭で 奥さんがたくさんの花びらを摘んで来てくれたので、式の後みんながフラワーシャワー で祝ってくれ、2人きりの結婚式のつもりだったのが、感激的な結婚式になった。

めでたく夫婦になってからも、一週間ほど小島さんの家でお世話になってしまった。

何とも居心地の良い家で、毎日あっちこっち連れて行ってもらい楽しく遊んだ。小島 さんに撮ってもらった結婚式の写真の焼き増しが出来るのを待って、案内状に添えて、 親戚や友達に発送したりもして、長い独身生活にやっと終止符を打ち人並みの人生を 歩く事に成りました。

歩けるか?歩けたか?99点の嫁として友達にいつも紹介してたように、30年たった 今も「大成功の結婚だった」と言える。

新婚旅行は私がかってやった自転車旅行のコースを辿り、それぞれお世話になった人 達に、嫁さんの披露をしながら友情を深める楽しい旅になった。

旭川ー美幌ー阿寒ー帯広ー更別ー苫小牧と、お世話になった人をたずねる旅だが、泊 まるのは行く先々の家が歓迎してくれて泊めてくれるので、北海道では不自由しなかっ た

しかし、今やマグロで有名になった「大間」に渡って三陸海岸から東北あたりは、今と 同じ貧乏旅で、車の横にテントを張って寝たこともしばしばで、ホテルや旅館には数え るほどしか泊まらなかった。

実にケチ臭い新婚旅行でして、そのスタイルは今も全然 変わってない。お金は使わない(例えば結婚式は1万円)新婚旅行ではあったが、の んびり半月ほどの2人旅は、ほんまに幸せで楽しかった。

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